お金は人間の「創作」にすぎない
経済学者はお金が使われるようになった過程を説明するとき、「創造」という用語を使う。
しかるに、創造とは以前に無かったものを作り出すことではない。製材業者は木材を板にするし、労働者は木材で家を建てる。工場では金属やガラスなどの素材で自動車を造る。これらは、みな「創造」するのではない。すでにある素材を、より有用な形に「変化」させているのだ。
ところが、お金の場合は事情が違う。お金の場合だけは、人間が実際に無から有を作り出している。ちっぽけな紙が印刷されて札になると、一本の材木と同じくらいの価値をもつようになる。お札が何枚も集まれば、自動車もしくは家さえ買えるだろう。お金の価値は、文字通りの「創造」されると言えよう。
お金の製造コストは僅かなので、お金を「創造」する者は莫大な利益を手にすることができる。
アメリカでは1913年から「Federal Reserve Board 連邦準備制度理事会」がそのお金を「創造」する権利を有している。
1930年代のアメリカの大恐慌
アメリカの大恐慌が始まる時点で、アメリカ経済は全く順調であった。しかし、銀行家が市場から急激に貨幣を引き上げたため恐慌がはじまった。人々は、「厳しい時代」「貨幣不足」と聞かされていたが、実際は銀行家の計画通りにことが運んだだけだ。
そして、平和時の衣食住に使用する貨幣の貸し出しを拒んでいた銀行家が、急に、軍隊の装備に対して大金を貸し出した。(A nation that in 1934 couldn't produce food for sale, suddenly could produce bombs to send free to Germany and Japan! )1934年には売りに出す食物さえ製造できなかった国が急に爆弾を製造して、ドイツや日本に無料で送ったのだ。(ほんとうかな?)
このように貨幣の流通量が急増したので、雇用が回復し、農産物が売れるようになり、工場は二交代制でフル稼働し、鉱山も再開された。大恐慌は終わった。
一部の政治家が、大恐慌を終わらせるのに貢献したと言われているが、そうではない。銀行家によって引き起こされた貨幣不足が恐慌をもたらし、貨幣の流通量が多くなったので終わっただけだ。そして、その貨幣は、ほんの僅かな印刷代だけで「創造」できるのだ。
実はこの論文はFederal Reserve Board 《米》連邦準備制度理事会について書かれたもので、この後詳しく書かれています。これについては、アイクの本にも触れられているし、インターネットでもいろいろなところで触れられていると思いますので、ご自分でお調べください。
http://www.hiddenmysteries.org/money/exposed/control-us.html
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