シリアの国連大使が近頃起こったアレポ大学への攻撃を「卑怯である」と非難した。
火曜日の国連安全保障委員会で、「アレポ大学を狙った卑怯なテロ行為で、82名の学生が殺され、162名が負傷した」と語った。
「シリア国内のテロリスト武装グループはいつも国連安全保障委員会の会合を機会として、テロ攻撃を行っている。そして、同様の事が今日発生したが、私の国の危機が始まって以来、これは10回目、いや20回目のことであるのではないか」と大使は語った。
シリア国立テレビによると、テロリストたちは大学構内でロケットを2発発射した。
女性、子供を含む何人かの住む場所を奪われたシリア国民が、大学構内での犠牲者の中に含まれているという。
最近の国連の報告書では、これまでに29カ国の武装勢力がシリアに入り込んでいるという。彼らの大部分が、過激主義※サラフィスであるという。
※自分たちがコーランの唯一の正しい解釈者であると信じ、穏健なイスラム教徒が不信心者であると考える過激派スンニ派のイスラム過激派組織
元記事
まず第一に、この記事は、イランの記事ですから、内容に関しては全く無保証であると宣言しておきます。
さてさて、このスンニ派過激組織というのは日本人にとってかなり難しいですね。
この元記事がイランの半官通信社(プレス・テレビ)であるので非常に難しくなっています。
実は、「イラクでマラキ大統領に対する糾弾集会が活発である」という記事を訳そうとして、つい最近勉強したのですが次のようになっています。
(1)世界のイスラム教徒の中では、スンニ派、シーア派、ハワーリジュ派いう大きな派閥があり、スンニ派が主流を占め8割以上であるといいます。シーア派は少数派で1割から2割です。
(2)イランとイラクはこのバランスが違い、イラクでは3分の2程度がシーア派です。しかし、イラン戦争前までは、少数派スンニ派のフセインが「独裁」していたようです。
(3)イラク戦争でフセインが倒れた後は、シーア派、スンニ派で政府を形成していたようで、マラキ大統領はシーア派でした。
しかし、マラキ大統領のスンニ派の扱いをめぐって、スンニ派は抗議活動をしている。
(4)イランはシーア派の国です。
(5)シーア派のイランはアサド大統領のシリア政府を支援しています。
シリアの反政府武装勢力はスンニ派で、イラン、イラク以外では全イスラムに対してはスンニ派が多数であるので、他のイスラム教国からは反武装勢力が支援を受けています。
イスラムから考えるとそうですが、このシリアに入り込んでいる武装勢力はイスラム過激派だけではなく、「自由と民主主義」(この言葉、安部さんが最近使っていたように思いますが)のテロ勢力があるわけです。というか、自由と民主主義にお金で雇われた傭兵というか・・・・・・
なにはともあれ、このニュースが日本で報じられるとして、「アサド政府が大学を攻撃した」、非常に非人道的であるとなっているかどうか、それは私は知りません・・・・・・